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高齢者福祉

●「高齢者」という言葉に対すつ2つの概念
フィンランドでは、「高齢者」という言葉には、二つの概念がある。そのひとつは、年金などの社会保険政策における「高齢者」で、年金生活に入る年齢である65歳以上をさす。もう一つは保健医療サービスと社会福祉サービス分野における「高齢者」で、この場合は、一般に75歳〜80歳以上の人々を指す。これは、日常生活においてケアが必要となった年齢のことを指す。ちなみに、現在、フィンランド人の平均寿命は、女性が80.8歳で、男性は73.5歳(1998)である。
フィンランドと日本の高齢者人口の推移

●フィンランドの高齢者政策
高齢者政策は1982年の国連勧告に基づいており、その政策の目標は次の3点
  1. 高齢者の経済的自立
  2. 生活を滞りなく行うためのサービスを選ぶ自己決定権
  3. 一般社会の生活から孤立しないこと
これらの目標を達成するために国が年金政策と、住宅政策を練り、その政策に基づいて自治体が保健医療サービスの充実に取り込んでいる。
男女の平均寿命格差の要因
男性は一般的にこども時代の死亡率や若年層での死亡率が女性に比べ高い。それに加えて、 現在の70〜80歳代の男性は第二次世界大戦中従軍し、戦死した人がたいへん多い。また、戦争で受けた傷が原因で、早期に亡くなった方も多い。 今後、10〜20年経つと男女の平均寿命格差はなくなると言われている。
どこの高齢者福祉施設も入居者の内、男性の占める割合は10〜15%にすぎない。
 
具体的な政策内容

年金政策
年金には、基礎的年金である国民年金と労働所得に基づく労働年金制度の2つの制度がある。国民年金は働いた経験がない人でも受給することができる基礎年金である。一方、労働年金は、日本でいう厚生年金で、 働いた経験がある人が一定の受給資格を充たすと給与所得の60〜80%を受給することができる年金である。加えて高齢者の場合は、必要に応じて国民年金の補助として住宅手当と介護手当を受け取ることができる。

保育サービス
病気、障害、高齢になったときに保険でケアをうけることができる社会保険制度があり、財源は主に税金と社会保険料である。社会保険料は、一般に雇用主が負担して社会保険庁に支払うが、被雇用者の負担額も最近は増加傾向にある。

●高齢者に対するサービス
高齢者に対するケアは、まず在宅ケアと施設ケアに大別される。現在のフィンランドの高齢者政策は、老人ホームや保険病院などの施設への入所を遅らせる努力をしている。
その理由としては、以下の三つが挙げられる。
  1. 住み慣れた地域で暮らすことが本人にとって最も良いという考え方が一般化した
  2. 高齢者自身もそれを望んでいる
  3. 在宅ケアの方が自治体にとってサービスにかかるコストが低い
 
最終更新時刻:2008301月16日  
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