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■ ニシン市
06.10.2004
ヘルシンキ、秋の風物詩の一つがニシン市。毎年10月上旬にヘルシンキのマーケット広場で開催されます。ニシン市の歴史は長く、ヘルシンキ市が首都になるよりもずっと前の18世紀から行われ、今年は10月3日から9日まで、262回目のマーケットが行われています。秋の魚市は、冬を迎えるために19世紀までは重要な市で、首都ヘルシンキだけでなく、フィンランド各地で9月から10月にかけてニシン市、または魚市が開かれてきました。

 最近は暖冬が続き、ヘルシンキの港が完全に凍ることはあまりありませんが、ちょっと前までは冬の間は海が完全に凍り、夏はマーケット広場から船で15分で行ける世界遺産のスオメンリンナ要塞まで凍った海の上を歩いていけた程です。海が凍るとヘルシンキの港に漁船が入れなくなるので、冬の食糧を確保するために塩漬けや酢漬けなど保存用に加工された魚を秋のニシン市で購入する必要があったのです。

 現在では海もあまり凍らず、さらに列車や車、飛行機などで新鮮な魚を冬に配送するのも問題ないし、保存の技術も発達して、必ずしも冬の備えをする必要もなく、ニシン市が以前のような役割は果たさなくなり、実際に20世紀にはいると魚市を開催しなくなった都市も多数あります。すでにフィンランドの首都となっていたヘルシンキは、それでもマーケット広場での伝統的なニシン市を続けることを決め、今では秋の風物詩として注目を集めるイベントとなりました。

 ニシン市では魚を買うだけではなく、屋台も様々に並び、その場で新鮮なニシン料理を食べることができます。から揚げやスープ、もちろん塩漬けや酢漬けのシンプルなニシンも並びます。また、ニシンの味付けコンテストも行われます。コンテストでは味、辛さ、甘さ、色、匂い、形など細かく審査されます。料理ではないので、実際のところは外見はみんな似た感じで、審査は難しいかも。今年は、ヘルシンキ近郊でフィンランド最南端の町、ハンコから出場したピルヨ・ハーパヤルヴィさんが優勝しました。来年はぜひ秋の風物詩でヘルシンキっ子も大好きなニシンをマーケット広場でおなか一杯味わってみてはいかがですか?

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