田舎で家族と暮らす夏至。ところが最近の若者は違います。田舎に行くのは同じですが、実家に帰るのではなく、友達を集めて地方のロック・フェスティバルに出かけるのです。中学生だとまだ親の了解がなかなか取れないので、フェスティバルに行けるようになれば、ちょっと大人に近づいた証拠です。フェスティバルは郊外のキャンプ場にステージがつくられるのが一般的です。
貧乏な若者のこと、会場にはヒッチハイクや友達と乗り合わせ、あるいはフェスティバル列車で駆けつけます。夜は寝袋を持って、キャンプ。夜通し飲み明かし、眠る予定がない人も珍しくありません。フェスティバルにつきもののアルコール、寒い国のフィンランド人は半端でなく飲みます。金曜から日曜まで続くフェスティバル、金曜は元気一杯、土曜には少し足がおぼつかず、日曜には完全にいってしまった体が地面に横たわるのです。もちろん、会場でのアルコール販売は制限があり、18歳未満には絶対に売られません。ところが、どこからかみんな調達してきます。ジュースのボトルを持って酔っ払っていたり、フェスティバル・バスにケースごと詰め込んできたり、、、。
いつもは物静かなフィンランド人もアルコールが入って、陽気になります。外国人に色々世話を焼いてくれる人たち、いつのまにか友達が出来るのです。さらに、フェスティバルは出会いの場。たいてい、野郎ども、女の子グループで行動するので、いつのまにかカップル誕生。バンドが目当てで演奏前から一番前のフェンスにかじりついていた私の左の女の子と右の男の子が、私をはさんで、見詰め合い始めました。演奏が始まる頃には、私の後ろで手を握り始め、気付いた時には、二人ともいなくなっていた、こんなことさえ起こってしまうのが、破目を外せる夏至祭なのです。
フェスティバルのいいところは、やはり音楽。国内外のアーティストがたっぷり、5000円前後で楽しめてしまいます。知らないバンドがいても、ノリで充分です。真夜中に登場するのがメイン・ゲスト。会の盛り上がりも最高潮に達します。最後に花火がかがり火のかわりに打ち上げられるころには、夕日が朝焼けに変わり、夏至の祭がいつのまにか、終わりに近づいていくのです。
フィンランドのフェスティバルについては、www.festivals.fi をご覧ください。
|