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映画界最大のお祭り、といわれるのが今年は3月23日にアメリカで開催されたアカデミー賞授賞式です。長いアカデミーの歴史で初めてフィンランド作品がノミネーション・リストに入ったため、いつもよりフィンランドでは授賞式も注目を集めたようです。現在日本で公開中のアキ・カウリスマキ監督の「過去のない男」が外国語映画賞にノミネート。結果はドイツ映画が受賞となりましたが、もともと賞の行方には無関心なカウリスマキなので、本人はがっかり、とも思っていないようです。
今年の受賞式は現在の世界情勢の下、厳戒態勢がしかれました。カウリスマキ監督はノミネートが決定した時点ですでに米国に行く気がないことを表明し、当初は代理で主演女優のカティ・オウティネンとプロデューサーが授賞式参加を予定していました。
アキ・カウリスマキの授賞式での行動はいろいろと話題にもなるのですが、昨年のニューヨーク映画祭で、イラン人監督アッバス・キアロスタミのビザが発給されなかったことに抗議してボイコットをしたことはとくに有名です。
今回監督はブッシュ大統領がイラク攻撃を決めた後、正式にアカデミー協会に手紙を送り「アメリカ政府が恥ずべき経済的な理由によって人間に対して罪を犯そうとしているとき、私もスプートニク(アキ自身の映画会社)からも授賞式に参加することはできない。」と宣言しました。
「悲惨な世界の中でただの小さなモラルの選択」としてアメリカ人やアカデミー協会に反対しているわけではないことも付け加えました。「映画はこれからも生きることができる。イラクの市民にも同じ可能性を与えるべきだ。」代理を予定していたカティ・オウティネンも「イラクで子供達が死んでいる時にパーティで笑っていれば、自分を許せなくなる。」と渡米を直前でプロデューサーと共にキャンセルしました。
アカデミー賞では、日本公開中の「ボウリング・フォー・コロンバイン」でドキュメンタリー部門を制したマイケル・ムーアがスピーチの壇上で激しくブッシュ政権を批判したことでも現代世界を色濃く反映した授賞式となりました。賞を意識した作品が多い昨今、自分の信念に基づいて映画をつくり、そして行動する、映画界の変人とも呼ばれるカウリスマキの作品は、恵比寿ガーデンシネマで公開中です。
(「ボウリング・フォー・コロンバイン」も同劇場で公開中。)ぜひお出かけください。
「過去のない男」についてはこちらから。
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