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フィンランドの森便り6月 文・写真提供:宮澤 豊宏
6月は日照時間が最も長い月、フィンランドは高緯度に位置するため、真夜中の太陽、白夜や薄暮・薄明を国内各地で体験することができます。日中の最高気温が25℃以上30℃近くまで上昇する夏日も中南部では時たまあります。午後から夕方にかけては入道雲や雷雲が突如発生して局地的な雨が降ることはありますが、全般的に6月の天気は安定しています。
清々しい森の空気を吸い、森林浴を楽しみながらのジョギング
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6月はスポーツに興じるのにも絶好の季節です。都市部でも森の中に適宜配置されているジョギングコースは非常に良く整備されていて、足首に優しいチップ、バーク、大鋸屑などがコースに敷かれています。身体を動かすとともに清浄な空気を胸一杯吸い込んで森林浴を楽しむことができます。
6月上旬には、山野や都市部の公園では周囲にほのかな芳香を放つエゾノウワミズザクラが細長い穂状の白色花をたくさんつけます。
甘い芳香を周囲に放つドイツスズラン
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どこでもひときわ目立つセイヨウタンポポは、6月上中旬に路傍、土手、公園の芝地一面にしばしば大きな群落を作ります。
6月上旬からは、林内や林縁の陽地にドイツスズランが清楚な花を咲かせます。甘い芳香を辺りに放つドイツスズランは、国民の人気投票でフィンランドの国花に選ばれました。このほか、ツマトリソウやヒメマイヅルソウも林内に普通に見られます。帰化植物のハルザキヤマガラシ(セイヨウヤマガラシ)は、戦後南部の土手や空地、公園の芝地を中心に生育圏を着実に拡大しています。また、6月中旬から7月中旬にかけては、北米原産の帰化植物、
ルピナス(別名ノボリフジ)が中南部の道路脇の土手や空地に紫色、ピンク色、白色の見事な花を咲かせます。
道路脇の土手や空地に目立つルピナスの花
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また同じ頃、湿原ではミズバショウに似た白い仏炎苞(ぶつえんほう)を開くヒメカイウ、そして白い果穂が風にそよぐワタスゲの群落が見られます。5月下旬頃から6月上中旬にかけては、野生のベリー類も一斉に開花します。ベリー類の収穫量は年毎に変動が激しく、ブルーベリー(ビルベリー)、クラウドベリー、コケモモ(リンゴンベリー)などの開花状況と気象条件により、その年のベリー類の収穫予想が国立森林研究所から出されます。今年は東部のごく一部を除き、ブルーベリーは豊作の見込みです。
ヘルシンキ市内の夏至祭メイン会場、セウラサーリの祝火
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フィンランドでは、他の北欧諸国同様、夏至祭が毎年恒例の国民的行事です。今年は6月21日の土曜日が夏至祭当日で、実際にはその前夜からお祭り気分が盛り上がります。日本のお盆のように、この時期に人々は郷里に帰省したり、夏の別荘に家族揃って出掛けたりします。前夜祭は深夜近くにクライマックスを迎え、フィンランド語でコッコと呼ばれる薪や枝條を積み上げた大きな祝火が焚かれます。その周りで人々は踊り、歌い、語り合い、飲み明かし、一年間で最も日照時間が長い日を謳歌するのです。
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