
9月号(月一回2週目更新)
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24.09.2003
フィンランドの文化を語るときに忘れてはならないのが「カレワラ」です。国民叙事詩と呼ばれる「カレワラ」が出版されたのは1800年代ですが、口承詩として紀元前から語り継がれていた歴史ある文化といえるでしょう。時代が進むと同時に新しい詩が生まれ伝えられましたが、12世紀にキリスト教の伝来すると詩の物語は結末を迎え、宗教改革の15世紀末からは歌が禁じられ、伝統が失われていきました。
カレワラを集めた エリアス・ロンリョート
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19世紀にフィンランドがロシア領になり自治権を得ると、独自の言葉であるフィンランド語やフィンランド文化に国としてのアイデンティティを求めるようになりました。
そのような時代の中、医師でもあったエリアス・ロンリョートがフィンランド東部のカレリア地方を歩いて民間口承詩を収集し、「カレワラ」として出版したのが1835年となります。民間ではフィンランド語が話されていたものの公用語はスウェーデン語やロシア語といった言語であり、それまでフィンランド語で出版された書籍は、宗教本など限られた分野であったため、「カレワラ」の出版はフィンランドの歴史や文化においても大きな一歩となったのです。
ガッレン・カッレラの「クッレルヴォ」
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韻を踏んだ独特のリズムの「カレワラ」は、生まれたときから老人だった歌い手でもある賢者ワイナモイネンを中心とした物語で、世界の創造、神器サンポの創造と争奪戦、ワイナモイネンに挑む若者や魔女、そしてワイナモイネンが求婚する乙女たち、など様々な登場人物が活躍し、フィンランドの伝統文化とフィンランド民間の生活や感情が生き生きと描かれています。「カレワラ」が出版された時代背景とともなって、フィンランドのアイデンティティを示す「カレワラ」をモチーフとした音楽や絵画といった芸術作品が19世紀から20世紀前半にかけて生み出されました。ガッレン・カッレラが描いた「カレワラ」は、国立博物館の天井画、シベリウスは「カレリヤ」や登場人物の一人の名前を冠した「クッレルヴォ」交響曲などで「カレワラ」の世界を表現しました。
古語の「カレワラ」は現代フィンランド人にとっても難しく、日本語訳も同様ですが、分かりやすい「カレワラ」がフィール・フィンランドのイベントで紹介されています。ラハティ・オーケストラの公演、館林美術館での「フィンランドの美術」展で「カレワラ」とフィンランドを体験してください。イベントについてはこちらから。
ラハティ交響楽団
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