サーメ人
サーメは、北極圏に住む先住民族で、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシアに約7万5千人います。フィンランドには約7000人のサーメ人が住んでいます。言語学的にはフィン=ウゴル語に属し、フィンランド語と親戚の言葉を話します。
サーメのルーツ
約1万年前(氷河期末)に野生の鹿の群れが氷河の溶けた沿岸地帯を移動したのを追って、狩人たちが北方へ移動し始め、人類が北極圏へ到達しました。北方沿岸地帯は、鯨、アザラシ、魚、海鳥などの食料が確保できる豊かな土地だったので、最初に移住した人々が季節に従って半遊牧生活を始めました。これがサーメ人のルーツです。
残念ながらサーメ人に関する文献は残っていませんが、発掘された遺跡や岩穴に描かれた壁画から当時の生活を窺い知ることができます。特に世界遺産にも登録されている、ノルウェーのアルタにある岩画は有名で、古いもので6,000年以上も前のものです。
サーメの歴史
紀元前325年から12世紀頃のサーメは、独自の共同体を持っていました。中世にはノルウェー、スウェーデン、ロシア三国(フィンランドは当時スウェーデン領でした。)の平和協定で、サーメの領域に国境が作られ、同時にキリスト教の宣教が行われました。フィンランドが1808年にロシア領になると、サーメの土地にも新たな国境がひかれました。フィンランドが独立してからずいぶんたってからの1996年、フィンランドではサーメ人の自治権を保障することが決まり、サーメ議会が誕生しました。
サーメの信仰
サーメの大半はルーテル派キリスト教会に属しています。キリスト教伝来以前、サーメは土着信仰のアニミズムが主でした。セイタと呼ばれる神聖な場所(奇岩、湖、谷、絶壁など)に宿る精霊の力を信仰し、精霊に生贄(トナカイの骨、角、動物、金、銀、日用品)を捧げて生活が安全に維持できるように祈願していたのです。現代でもキリスト教を信仰しながらも、サーメの伝統はアクセサリーや日用品にみることができます。
祈祷の際には、トナカイの皮で作られたドラムが大切な道具として使われていました。映画でもアンニは、ドラムを使って魂と交信しています。
現在では、お土産用のかわいらしいドラムやアクセサリーをラップランドで買うことができます。
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